This is trip.
何故、人はこんなにもわがままなのでしょうか。
僕は神様に嘆くように聞きます。どうして、と。
神様なら、どれだけ人間が汚いか分かっていたはずです。 神様なら、どれだけ人間が冷たいか気付いていたはずです。
何故ですか。それでは人間じゃなくなる、からですか。
僕は…人は幸せになるために生きていると信じています。
けれど、時々不安になるのです。
こんなにも我慢しているのに、こんなに頑張ったのに、こんなに生きてきたのに。
悲しいのは何故、と。
そんな時気付くんです。心が言うんです。ふと、唐突に。
「まだ幸せじゃないのですか? まだ、足りないのですか?」と。
分かってるんです。自分が汚れていて本当は何もできない事も。幸せだという事も。
…でも、何か違うんです。何かが、心に突っ掛かるんです。何なんでしょうか、これは。
僕は、お墓になりたい。変だと思われるかもしれないけれど、たくさんの十字架で覆われた小山になりたい。
誰でもそっと抱いてくれるような優しさと、慈悲の心を思った小山に。
クッキーの型のように僕を縁取らないでください。
太陽の赤のように、僕を定めないでください。
僕は、空の青。空の青のような、決まりの無い素直な色。
水のような柔らかさと、空気のようなさわり心地。
僕はきっといつになっても幸せに向かって歩むんでしょう。
神様どうか、この歩みが同じ過ちに繋がっていませんように。守って下さい。